国連UNDPスリランカ 大学教育におけるNVC促進による責任あるメディア活用
今回は、UNDPスリランカによるNVCプロジェクトの概要を、日本語訳にしてご紹介します。
2020年10月UNDPとEUの支援により、スリランカの大学the General Sir John Kotelawala Defence University (KDU)は、社会科学学部でNVCを通して、倫理的かつ責任のあるメディアの使用するための技術を教えるプロジェクトを開始しました。
UNDPとKDUによるジョイントプロジェクトは、SDGsの中でも、とくにゴール4とゴール16、教育の質、平和と公正と組織強化を推し進める目的で行なっています。高等教育とソーシャルインクルージョン(社会的包摂)の国家政策と高い関連性を有しています。メディアとコミュニケーションを学ぶ大学生、若いメヂィア関係者・ジャーナリスト、軍隊、警察に寄与するものです。
このプロジェクトは
・NVCの国家プログラムの開発実施と責任あるメディアの活用。
・スリランカ認証フレームワーク(SLQF: Sri Lanka Qualifications Framework)に基づいた包括的なアカデミックプログラムのキャリクラムの開発(修了証、ディプロマ、学位)
・デジタル設備のあるセンターの設立(KDU大学生のベース)
NVCプロジェクトは、ヘイトスピーチの予防と、メヂィアを通した社会的つながりを促すことを2つの柱としている。このプロジェクトの目的は、他者に対する共感能力を耕し、日常的にNVCを適用し、責任あるメヂィアの使用を受講者に促すことを目的としています。このNVCアプローチは、教育、ビジネス、臨床心理、法律部門でも適用されることに成功しています。
このプロジェクトは、過激な暴力の予防と若者の倫理的なメヂィア使用の促進を目的としています。スリランカ大学システムにおける初めての包括的なアカデミックプログラムであるため、この学びと結果が、他の類似したプログラムを成功に導くように期待されています。このプロポーザルは、社会科学学部長のMr. Nuwan Herath、Milinda Peiris少将-KDU副学長、Mr. Robert Juhkam (UNDPスリランカ常駐代表)の共同イニシアチブとして開発されました。
引用元:UNDP Sri Lanka, Promoting Non-Violent Communication (NVC) and Responsible Use of Media, JANUARY 14, 2021
投稿者プロフィール
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アフリカ・途上国支援アドバイザー、NVCトレーナー、メディエーター、コーチ
米フレッチャー法律外交大学院卒(国際関係)。世界60カ国を渡り歩き、アフリカを中心とした30カ国において人道・開発支援に20年従事。青年海外協力隊に参画後、国連職員として難民に対する食糧支援の夢を実現するものの、移動先で開発支援の現実とのギャップに退職。世界放浪の後、再び国際開発コンサルタントとしてアフリカの現場に戻り、紛争影響国の復興支援、難民支援戦略策定、パレスチナ・ガザ調査に従事。東北大震災では緊急医療支援調整員として参加。その後、アフリカ支援を行う財団法人の経営陣として転職。合併直後の組織改革を率いるものの、組織内対立に頭を悩ます。退職後は、職場におけるコンフリクトマネジメントに対応するため、NVCを集中的に学び、現在はNVC認定候補生としてNVCを教える他、コーチングやメディエーション(調停)を行なっている。グローバルな視点から途上国支援・SDGsアドバイザリーを提供し、「世界平和は一人一人の心の平和から始まる」ことを人々に伝えている。
NVCコミュニケーション研修・オンラインセミナーなど
出張にて法人、大学、団体などに向けて講師いたします。
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